たった90日であなたの工場が黒字化する方法

技術士による工場の生産性向上講座

こんな間違ったものづくりをしていませんか? 02

こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。

先日、工場における最大のムダは、今はまだ気づいていないムダである。

という話をしました。

pe-michanpapa.hatenablog.com

pe-michanpapa.hatenablog.com 

昨日から、こんな間違ったものづくりをしていませんか?

と問いかけながら、あなたの気づいていないムダを解説していきます。

 

「機械は止めるな、稼働率を上げろ」

 

「機械は止めるな、稼働率を上げろ」は間違い。

多くの中小メーカーの経営者や管理者が

「機械を止める」と生産性が低下すると考えています。

 

ある機械加工会社の工場長は、機械を止めると作業者を叱っていた。

作業者は、機械を止めると叱られるので、加工する材料があると、

今必要のないものをどんどんつくってしまいます。

 

その結果、製品在庫と仕掛品在庫をなんと8000万円も作ってしまったのです。

これは、在庫のムダ、いつ顧客に渡すかわかりませんよね。

 

またある工場では、工場の生産尺度を“稼働率”としていました。

月に一度視察に来る社長に、工場の努力を稼働率で説明していたのです。

ここでは1台の機械を組み立てるのに20部品が必要でした。

大型機械なので、1日1台の組立です。

驚いたことに、20部品あれば1台の組立ができるのに、

部品倉庫には800もの部品を在庫していたのです。

 

すなわち、倉庫に40日分も部品を在庫していた。

なぜ、こんなムダな作り方をしているのでしょうか、

それは、工場の努力を稼働率で社長に説明しているからなんです。

 

40日分の部品があるというのは、40日組立をとめてもよいということです。

しかし、機械を止めると稼働率は下がり、社長に叱られてしまうんです。

 

では、工場の努力尺度はどうしたらよいでしょうか。明日説明します。

こんな間違ったものづくりをしていませんか? 01

こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。

昨日のエントリーでは、

工場における最大のムダは、今はまだ気づいていないムダである。

という話をしました。

pe-michanpapa.hatenablog.com

本日から、こんな間違ったものづくりをしていませんか?

と問いかけながら、あなたの気づいていないムダを解説していきます。

 

多品種少量生産に“かんばん方式”を適用できる

 

多品種少量生産に“かんばん方式”は適用できません。

かんばん方式は、後工程が引取かんばん(例:A品30個)を持って、

前工程に取りに行きます。

前工程には、A品30個の上に生産かんばん(A品30個)がつけられています。

 

後工程の作業者は、生産かんばんを外して、引取かんばんをつけ、

後工程に持っていき加工します。

そして、前工程は外された生産かんばん分(A品30個)のみをつくります。

 

多品種少量生産型の中小メーカーにおいては、

後工程がいつ取りに来るか分かりません。

だから、前工程は仕掛品だらけになり、

トヨタ生産方式の根幹思想であるJITを否定してしまうのです。

 

したがって、多品種少量生産型のメーカーでは“かんばん方式”は使えないんです。

かんばん方式が使えるのは、少種多量生産型に限定されるんです。

 

中小メーカーの経営者には、

かんばん方式を適用しないと利益が出ないと考えている人がいます。

まずは、多品種少量生産に“かんばん方式”は使えないと理解してほしいのです。

 

ものづくりを正しく理解しないと、生産性を上げる改善はできませんよ。

Coffee Break81(日本の常識は世界の非常識 03)

こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。

本日もコーヒーブレークです。

pe-michanpapa.hatenablog.com

pe-michanpapa.hatenablog.com

 

目に見えているものが違う

 

私達日本人は、郵便ポストは何色ですかと聞かれたら、ほとんどの人は赤と答えます。

しかし、これは日本だけの話なんです。

 

アメリカの郵便ポストは実は青であり、

日本人が郵便ポストを探しても見つかりません。

これは、郵便ポスト=赤という先入観で赤いものを探しているからであり、

青い郵便ポストが目に入っても「見えていない」のです。

 

もう1つ、夏の日本の風物詩である風鈴に、外国人観光客は気づかないと言います。

なぜでしょうか。

風鈴という知識がないため、目に入っても「見えていない」のです。

 

そうです、

今、あなたに見えているものは、あなたの先入観によって制限されているんです。

 

これは工場でも同じです。(会社の仕事でも同じ)

工場における最大のムダは、今はまだ気づいていないムダなんです。

 

と言うわけで、次回からは、その気づいていないムダについて見ていきましょう。

Coffee Break80(日本の常識は世界の非常識 02)

こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。

本日もコーヒーブレークです。

 

最近中国で、ある製品の量産立ち上げ準備をお手伝いしています。

今週はやっと帰ってきたので、色々シェアしたいと思います。

本日や行きつけの日本料理店です。

 

pe-michanpapa.hatenablog.com

  

日本の常識は世界の非常識

 

無料の水とおしぼり、

これは日本の外食文化のもっとも素晴らしい部分のひとつではないでしょうか。

日本では、レストランやカフェに入ると無料の水やおしぼりが出てきますが、

世界的に見ればそんな国はほとんどありません。

 

中国での日本料理店で、

水を頼んだら、「え?!お湯の間違いじゃない?!お湯なら無料」

と言われ、お湯が出てきました。そして「水は有料だよ」と言われました。

 

オーストリアのカフェのように無料で水を出してくれるところも

ないわけではありませんが、

それはレアケース。水は有料で注文するのが世界の常識だそうです。

(マジで知らなかったです。)

 

レストランではワインなど他の飲み物を注文すれば無料で

水道水を出してくれるお店もありますが、

それも頼めばもらえるかもしれないという程度。

頼んでいないのに気を利かせてもってきてくれるようなことはほとんどないんですね。

 

おしぼりにいたっては、日本以外で出されることはほぼないでしょう。

(この日本料理店ではありました!)

Coffee Break79(日本の常識は世界の非常識 01)

こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。

本日はコーヒーブレークです。

 

最近中国で、ある製品の量産立ち上げ準備をお手伝いしています。

今週はやっと帰ってきたので、色々シェアしたいと思います。

中国の工場では日々様々な問題が起こっています。

 

日本の常識は世界の非常識

 

日本では当たり前と思っているものづくりが、中国では当たり前にできないんです。

日本のものづくりは品質第一で、不良品を出さないことが一般的ですよね。

 

一方、中国のものづくりは外観だけで品質を評価する傾向が強く、

安いから多少の不良が混じっても仕方が無い、

手抜きは見つからなければ良いと考えている所があります。

そして、多くの中国人は、人より早く、多く、

そして少し手を抜いて楽をすることが他人より豊かになれる生き方と

信じているようです。

 

例えば、車の運転習慣を例にあげると、

日本では安全に目的地に到着することを優先します。

一方、中国では他の車より早く着くことを優先しているようです。

だから、中国のタクシーはカーチェイスのように道を走り、

路線バスが乗用車を煽るなんてこともあるのです。

 

このような風土の中国で日本的なものづくりを実践しようと思うならばどうするか。

押し付けではなく、中国人の習慣や価値観に立ちかえり指導する必要があるんです。

そして、指導のときには、従業員の資質に配慮して指導することが重要になります。

 

具体的な話は、また次回、お楽しみに。

なぜ、今「改善リーダーが必要なのか?」 15

こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。

モノづくりは人づくり。

 

具体的には、工場を改善していける「改善リーダー」を創り上げることが、

変化の激しい時代を生きていく絶対条件になります。

キーワードは「常識打破」

 

本日も、改善リーダーが自分の殻を破り、改善力を身に付けるための、

具体的な内容を解説します。

pe-michanpapa.hatenablog.com

  

製造機械は自社で改造せよ

 

自社製品をつくるのに必要な製造機械は、専門メーカーから購入するのが普通です。

しかし、よく考えると同業他社もお金を出せば、その製造機械を購入できるので、

モノづくりにおいて他社差別化ができなくなります。

 

もうお分かりでしょう。

他社差別化するには、購入した製造機械を社内で改造することです。

例えば、ある機械を購入したら、

製造効率を上げるために数十か所改造してから製造をするという発想になります。

 

この改造はつくる製品によって改造個所は改造方法は異なります。

もちろん、機械メーカーに改造点を指示して購入してもよいでしょう。

 

要は、これらの行動をとらない限り、他社差別はできません。

なぜ、今「改善リーダーが必要なのか?」 14

こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。

モノづくりは人づくり。

 

具体的には、工場を改善していける「改善リーダー」を創り上げることが、

変化の激しい時代を生きていく絶対条件になります。

キーワードは「常識打破」

 

本日も、改善リーダーが自分の殻を破り、改善力を身に付けるための、

具体的な内容を解説します。

pe-michanpapa.hatenablog.com

  

改善時間をつくれ

 

改善は目標達成のための武器である。

改善を行うためには、改善する時間をつくり出さなければならない。

 

改善リーダーであるあなたは、改善のための時間をつくり出していますか。

ここで、改善時間を作り出す方法を伝授しましょう。

「時間創出法」です。

 

①1日、1-1.5時間の改善時間をつくる。

改善リーダーは自分の仕事を見直して下さい。

自分でやる必要のない仕事が必ずあるはずです。

それらを書き出し、やめるだけでも、1時間は確保できます。

その他の仕事は効率化できるかを考えて下さい。

 

②1週間に1回、5時間以上かけておこなう「1日改善会」の時間をつくる。

このブログでも何度か紹介している、「1日改善会」です。

ちょこちょこ時間を使って改善するよりも、一気に改善が加速する、

素晴らしい方法です。

 

改善リーダーは時間の使い方を学んで下さい。