たった90日であなたの工場が黒字化する方法

技術士による工場の生産性向上講座

改善のしくみをつくれ (2)

こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。

さて、1日につき1.5時間を改善に投入できたでしょうか。

次は「1日改善会」です。

 

1日改善会

 

複数人が集まって、

朝から1日(最低5時間)かけて集中的に大改善を行うという会です。

 

1日改善会は、師匠O先生がトヨタの「自主研」からヒントを得たものです。

「人は、改善体験を重ねない限り、改善力はつかない」これは真理です。

 

例えば「段取時間を半分に短縮する」というテーマを選定します。

そして、これを1日で達成してしまうのです。

 

ここで重要なのは、改善会の進め方です。

 

1日改善会の進め方

 

改善会は、単に1日時間をかけて何かをやればいいんでしょ?

という人がいますが、違います。

 

まずは、テーマを決めます。

そして「なぜそのテーマを選定したのか」を明確にします。

 

改善はあくまでも「手段」であり「目的」ではありません。

 

何のためにその改善を行うのか?

これをはっきりさせることが非常に重要なのです。

 

例えば、

「職場をきれいにしよう」

「仕事をやりやすくしよう」

こういう目的がはっきりしないテーマではダメです。

 

次に、目標を設定します。

 

以前のエントリー(生産性の目標設定 (1) )で

目標には2つの要素が必要であると説明しました。

覚えていますか?

pe-michanpapa.hatenablog.com

 

そうです、「目標値」と「期限」です。

 

「本日中に、現在30分かかっている段取作業を15分に短縮する」

という具体的な目標を設定します。

 

このとき、

「設定した目標を達成できるか、できないか」

ということを考える必要はありません。

 

「あるべき姿は?理想の状態は?」

「結果として、どうなっていればよいか?うれしいか?最高か?」

というように、理想の姿をイメージして下さい。

 

多くの人は「考えて」から目標を「決める」という順序で進めようとします。

しかし、本当は逆です。

 

「決めて」から方法を「考える」これが正解です。

やると決めてから、考え抜く!この姿勢です。

 

私の経験では、クレームを出してしまい、再発防止策を考えよ!

明日までに、報告書を出せ!といった切羽詰まった状況の時に、

皆で考え、よいアイデアが浮かんだことがあります。

 

また、技術士口頭試験の業務内容の説明(プレゼン)内容も、

試験1週間前に、「今日中に3分以内のプレゼンの内容を作る」をテーマに

1人1日改善会を実施し、

物凄く説得力があるプレゼン内容を考えることができました。

 

切羽詰まって背水の陣で挑むのもポイントです。

これは実践した人しかわかりません。あなたもやってみて下さい。

 

[想像して下さい]

管理者や現場リーダーたちが、

イデアを出しながら真剣に話し合い、額に汗をかく。

 

そしてついには、今まで不可能と考えられていたことを

たった1日でやり遂げてしまう。

 

そんな素晴らしい工場が赤字になるはずがないですよね。