改善のしくみをつくれ (3)
こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。
もう一つ、改善を成功させるための考え方を紹介します。
ゼロベース発想
いったん頭の中を白紙にして考える方法です。
これは「改善」というより「開発」になります。
例えば、5人でやっている作業を3人でできるよう「改善」しようとすると、
どうしても「人を少なくするにはどうするか」という考えが先に出てきます。
では、これに対して「ゼロベース発想」で考えてみましょう。
まず「5人でやる作業」をいったん白紙にします。
次に「3人でやる作業」を新たに「開発」するのです。
どうでしょうか?全く違いますよね。
私は「ゼロベース発想」で「3人作業」を「1人作業者」
の複数台持ちを「開発」した経験があります。
実際の現場では、いきなりレイアウトを変えることは難しいですから、
模擬工程(同じ面積で机や段ボールを機械とみなして)でやってみるのです。
「本当にできるのか?」という作業者の不安も払拭できるので、
このようなステップを踏むことも「ゼロベース発想」のポイントの1つです。
ここで、パナソニック創業者で経営の神様と言われた、
松下幸之助氏の名言を紹介します。
「3%のコストダウンは難しいが、3割はすぐできる」
あなたも、この言葉の真意はお分かりでしょう。
3%なら今の仕事のやり方の延長で発想する。
しかし、30%だと今の仕事のやり方の延長では到底無理だ、
だから、新しい仕事のやり方を「開発」しなくてはならない。
その結果として、大きな改善ができるわけです。
これも実践した人しかわかりません。あなたもやってみて下さい。
[想像して下さい]
あなたの工場では、最近1年間、改善活動をしましたか?
管理者は「忙しい」「時間がない」が口癖になっていませんか?
今の状態が続くと、この先はどうなっていますか?
やばい!と思ったあなた、すぐはじめて下さいね。