常識打破には錯覚を見抜け (4)
こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。
本日は別の観点から、4つ目の錯覚を解説します。
外注依頼品は受入検査をしなければならない
多くのメーカーでは、協力会社へ依頼した製品の受入検査を行うことが
当たり前と考えています。
そして、これも言うまでもなく錯覚です。
正しくは、
外注依頼品の受入検査をやめよ
本来、外注依頼とは加工のみの依頼ではなく、品質保証依頼です。
だから、外注依頼品の受入検査をすることは論理矛盾なのである。
外注依頼先(協力会社)で品質保証されたものを受入検査で抜取検査を
行っても意味がありませんよね。
しかし、この受入検査の抜取で不適合品が見つかるとはどういうことか。
ここをしっかり考えなければならない。
協力会社がきちんと完成品検査をやっていない証拠です。
協力会社としたら、納入先で受入検査をやってくれているから、
多少品質に問題があっても出荷してしまおう、
何か問題があれば言ってくるだろう、という判断なのです。
だから、協力会社には、受入検査をやらないことを通知すること。
今後、受入検査を行わないから「クレーム」になったときは、
全ての損害を賠償してもらう内容の契約書を交わします。
師匠O先生は更に、このようにアドバイスします。
「協力会社の社長と契約を交わせ。社長に王手をかけろ!」
この契約の取り交しが、協力会社の社長に衝撃を与え、
協力会社の品質レベルを飛躍的に向上させるのです。
協力会社の品質責任者は社長である。この事実を直視して下さい。
しかし、このようにアドバイスしても、なかなか実行に移さない管理者が多いです。
「今までやったことがないから…」という答えが返ってきます。
そりゃそうです。常識打破には新しいことに挑戦しなければ始まりません。
そして、このアドバイスに挑戦した結果、
「受入検査をやめてよかった」という会社がほとんどです。