標準の3つの弱点 02
こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。
昨日は、標準の3つの弱点について説明しました。
①標準がない ➡ これでは不良が出る。当たり前です。
②標準に不備があり、これを守っている。 ➡ これでは不良が出る。
③標準は正しいが、これを守っていない。 ➡ これでは不良がでる。当たり前です。
こうして見ると当たり前じゃないかと思いますが、
ほとんどの工場ではできていません。本日は具体的な内容を解説します。
標準の3つの弱点を知れ
例えば、A社では社内不良の原因を追究したら、
標準のないところでの不良が一番多かったです。
担当者に聞くと「うちは多品種受注だから、作っていない、作る暇がない」
と言います。
作業を見ていると類似動作の繰り返しが多く、
作業者によってやり方がバラバラでした。
この様な状況では、いつ不良が出てもおかしくありません。直ぐ標準を作りましょう。
また、B社は、標準が正しいが、守れていないためにクレームを出している。
管理者に聞くと「作業者が守ってくれません」と言います。
そんな時は「守られない原因を調べ、守れるような作業標準をつくり(作らせる)、
守れるまで教育訓練をして下さい」と指導します。そこまでやっていないのです。
だからやる価値があるし、ここまでやれば必ず標準を守れます。
更に、C社は、標準に不備があり、これを守って不良が出ていました。
正しい設定温度は25℃なのに、20℃でやっているのです。
これは、初期に条件出しをして、そのままの設定でやっている場合が多いです。
条件が変わったことを知っている作業者は不良を出しませんが、
久しぶりにやる作業者は不備のある標準を見て作業するので、
不良を出してしまうのです。定期的に標準を見直して下さい。
このように品質問題(品質問題以外の問題も同様)は、
『標準』に関連して起こっています。
したがって社内品質監査で、単に標準が守られているかの視点だけではダメなんです。
3つの弱点の視点で品質監査をせよ
品質部門の人はよく覚えておいて下さい。