第二回 ものづくり青年経営者養成塾【トヨタ生産方式の正しい理解】
こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。
最近以下の取組みをしています。
https://kasuyatoru.com/management-training-course-lp/
第一回、二回目のものづくり青年経営者養成塾で、
「中小製造業向けトヨタ生産方式(FL法)」を紹介しました。
「お金をかけずに工場の生産性を25%向上させる手法」として、
これまで300社以上に導入し大きな成果を上げてきました。
一方で、
多くの方がトヨタ生産方式というものを正しく理解していません。
あなたは如何でしょうか?
そうなんです。多くの方が、
「トヨタ生産方式 = かんばん方式」と捉えているのではないでしょうか。
かんばんはトヨタ生産方式の1つのツールです。
私が申し上げたいことは、トヨタ生産方式の正しい理解、本質の部分です。
なぜ、トヨタだけが利益を出し続けることができるのか。
当記事を最後まで読むと、
トヨタ生産方式の本質と利益を出し続けられる秘訣が分かります。
1.トヨタ生産方式の正しい理解
*トヨタ生産方式は、単なるIE的改善ではない。
今のモノづくりを根本的に変える 『仕組みづくり』の改善である
1)トヨタ生産方式の2つの狙い
①利益を出す:お金を生んでいる瞬間を働いているという
②改善力ある人づくり:管理者・監督者に対して改善力をつけさせることを第一に考える
2)トヨタ生産方式の2つの柱
①JIT(ジャストインタイム):
必要なものを、必要なだけ、必要なときに、必要な工数でつくること
②自動化:
機械がお金を生む仕事をしているとき、そこに人がいて監視していたらムダだということ
3)米国の世界的企業が気づいた、トヨタ生産方式の本質
以下引用[ザ・会社改造、三枝匡 著(元ミスミCEO、事業再生スペシャリスト)]
”その結果、当時の米国人はもちろん、日本人も考えもしなかった驚きの結論が導き出された。
「トヨタ生産方式は単なる在庫減らしの手法ではない。日本企業は『時間の価値』を追究している。
『時間』という新しい戦略要素を追究することで企業は、新たな競争優位性を構築することができる」
企業戦略において『時間』が重要な武器になることを喝破したのだ。”
”(中略)こうして米国企業は時間の戦略を武器に、事業モデル革新を生出し復活した。
一方、多くの日本企業はバブル崩壊後から現在まで低迷している。
日本人はそこから抜け出すための革新の切り口をいまだに見いだせていない。
その理由は明白だ。もともとメガトレンドの源流(トヨタ生産方式)は日本にあったのに、
そこから新しいビジネスの武器を考え出すことができなかった。
それを米国人にやらせてしまった。
自らの強みを理論化し、敷衍化していくという知的戦いで日本は米国の後追いしかできていない。”
”(中略)それは、改善の視野を工場だけでなく事業全体にステップアップさせる歴史的発見だった。
それが、リエンジニアリングやサプライチェーン、ERP、最近では欧州のインダストリー4.0などの
歴史的な概念の変遷につながってきた。”
【上記要約】
*トヨタ生産方式は日本にあったのに、
日本人はそこから新しいビジネスの武器を考え出すことができなかった。
それを米国人にやらせてしまった。
*日本ではトヨタ生産方式を単なる在庫減らしの手法と捉えていた。
米国ではトヨタ生産方式を分析してその本質である『時間の価値』を見抜いた。
4)日本で唯一トヨタ生産方式の本質を見抜きかつ中小メーカー向けに応用したのは?
*近江先生が生み出した
『FL法(中小メーカー向けトヨタ生産方式)』
(FL法 = Management of Flow and Location for Product)
以下引用
”FL法の指導を20年以上行ってきた。中小メーカーの経営者や管理者は、
このFL法でトヨタ生産方式の本質を理解し、実際の工場に適用して、
お金をかけずに大きな利益を得ることができることを実感している。
FL法はいかなる業種にも適用でき、成果を出している。
だから、FL法は中小メーカーの救世主であるといえる。
FL法を知り、モノづくりの誤解を改めるだけで、生産性を上げる生きたアクションがとれるのである。”
[トヨタに学びたければトヨタを忘れろ モノの流れと位置の徹底管理法 近江堅一・近江良和 著]
*トヨタ生産方式の本質 ⇒ 時間の価値を追求
*FL法の最大の特徴 ⇒ 時間指示をする仕組み
これらの考え方が中小製造業向けトヨタ生産方式(FL法)の根底にあるんです。
これらを踏まえて、
第一回・二回目のFL法の箇所を読んで頂ければより理解が深まると思います。
5)工場が利益を爆発させるために経営者がやるべきたった一つのこと
*工場改革をやると『決断する』こと
理由は、工場改革には大きな痛みや抵抗そして責任を伴うからである。
今のモノづくりを根本的に変えるため、単なる改善とは異なるからである。
工場改革はトップダウンという事実を理解することが重要である。
まずは経営者が単独で判断し、「できるか・できないか」ではなく、
『やるか・やらないか』ということを先にきめてしまわなければならない。
経営者の皆さんは優秀ですが、1人で出来ることは限られています。
更に、管理者・監督者は経営者の言う通りにうごいてはくれません。
これらは外から強い力で引っぱっていかなければ、変わることはできないのです。
*そのために私たちコンサルタントを活用することが重要です。
6)『ものづくり青年経営者養成塾』塾生の特典【無料工場診断】
*「FL法」を導入するには、どうすればよいのですか?
まず、工場診断を受けてもらい、FL法の導入方法を具体的に説明します。
FL法の内容をしっかりご理解いただいた上で、導入するか、
しないかを経営者様にご判断いただきます。
工場診断とは、御社工場へ伺い、
現場を1時間ほど回りながら、工場の状況を確認することです。
医者に例えるなら、精密検査になります。
最初の問診で、患者が「胃が痛い」と言えば、
医者は「胃潰瘍の可能性がある」とは想像できますが、
本当に胃潰瘍かどうかは分かりません。もちろん胃カメラ等による精密検査が必要になります。
精密検査をし「写真を見るとここに異常がある、よって胃潰瘍で間違いない」
という裏づけをとることで、やっと患者に納得してもらえます。
これと同様に、工場診断でその証拠を示します。
これで経営者様や従業員が「異常」を認識できるのです。
もちろん、「工場診断を受けてみたが、導入は希望しない」という結論でも全く問題ありません。
実際、工場診断を受けてFL法を導入する工場は、7割くらいです。
したがって、まず、工場診断を受けられることをお勧めします。
続きは、こちらをご覧ください。
カスヤ技術士事務所/たった90日であなたの工場が黒字化する方法 | 利益を生みだす工場改革の専門家