なぜ、今「改善リーダーが必要なのか?」 08
こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。
モノづくりは人づくり。
具体的には、工場を改善していける「改善リーダー」を創り上げることが、
変化の激しい時代を生きていく絶対条件になります。
キーワードは「常識打破」
本日も、改善リーダーが自分の殻を破り、改善力を身に付けるための、
具体的な内容を解説します。
組立作業の1個流しラインをつくれ
あなたの工場で組立作業を行っているならば、
改善リーダーは1個流しラインをつくらなければならない。
なぜなら、
加工組立型の生産リードタイム短縮は、
1個流しによるサイクルタイムの短縮にある。
同時に、生産性向上アプローチにもなる。
だから、加工組立型は、1個流しに尽きる。
それでは、詳細を説明しましょう。
初歩的な作り方は、一番儲からないベルトコンベヤ方式です。
図を見ると分かりますが、工程間に仕掛品が停滞してしまうからです。
ほとんどの中小メーカーでは、組立工程で1人1工程でものを作っています。
これは残念ながら、儲からないやり方の代表例です。
ではどうするか?
1人が全工程を行うようにすれば、それだけで生産リードタイムが短縮する
と同時に、生産性が数倍上がります。
これが1個流しの価値です。
トヨタ生産方式では「とりおきのムダ」がとれると言います。
すなわち工程間にとったり、置いたりするムダがとれます。
上図を見れば一目瞭然、工程間に仕掛品がありませんよね。
それでは、1個流しの効果を検証しましょう。
①組立1:3分 → ②組立2:5分 → ③検査:3分 → ④梱包:4分
という工程でした。
改善前は1人1工程だけ行っていました。そしてネック工程は組立2なので、
1時間に12個の生産量になります。(60分÷5分=12個)
それでは改善後です。1個流しにすると、1人が全工程を行うので、
1人あたり15分(3+5+3+4分)で1個できます。
作業者は4人いるから、15分で4個できちゃいます。
したがって、1時間に16個の生産量になります。
改善前は12個/時が、1個流しをすることで16個/時になりました。
これが1個流しの価値と意味です。