工場管理の新常識 間違いだらけの15の視点 09
こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。
工場管理がうまくいかないのは、あなたの常識が間違っているからだ!
ということで、連日1つずつ解説しています。
師匠O先生が説明するセミナーが今月開催されます。
従来のやり方に限界を感じ、革新的な工場管理を学びたいあなたは是非!
「材料を多めに買え」は間違い
工場に初めて行った時は、まず材料(原料・部品)倉庫に向かいます。
部材に対する意識、考え方を確認することで、工場の実態が分かるからです。
そして、部材倉庫担当者や部材発注責任者と、現場でこんなやりとりが始まります。
コンサル「この倉庫には何種類のものが置かれていますか?」
担当者「ん~、え~っと…、全てパソコン管理なので、今直ぐ確認してきます」
(すぐ分かると言いながら、10分以上経っても帰ってこないな)
担当者「今日は、たまたま発注者が休みのため、データが分かりません」
コンサル「私が工場を訪問するときに限って、例外的なことが起こりますね」
コンサル「私はパソコンに聞いているのではなく、あなたに聞いているんですよ!」
担当者「と言われましても…今は分かりませんので」
コンサル「では、ここに置かれている部材の合計金額はいくらですか?」
担当者「き、金額ですか?!えーーあの…」
(工場長を横目で見ながら、助けを求めているぞ)
担当者「金額は分かりません」
コンサル「ここにはお金が置かれていると考えてください。
もし、自分のお金で部品を買うとしたら、今と同じやり方を続けますか?」
担当者「自分のお金だとしたら……出来ない?!」
この質問はかなり重要、「資材発注に対する金言だ!」
経営者だけが頷いている!
かなりリアルなやり取りです。あなたが担当者ならどうでしょうか。
部材購入の典型的なパターンは、
現場担当者が独自の判断基準(経験と勘)で購入していることです。
そして、自分のお金で買うわけでもなく、
しかも欠品すると困るので多めに購入してしまうことです。
これは大切なお金をたれながしているということです。
更に問題なのは、
多めに買っているという事実が経営者に正しく伝わっていないことです。
よって、材料は多めに買え!は間違いです。
部材の購入というお金が出て行く管理をしっかりしなければ、
儲かるはずはありません。
年間数億円の部材在庫がありながらも、
毎月数千万円の部材を購入している会社が実際にはあるんです。
もちろん、この会社は儲かっていません。