設計改善は現場改善より重要だ (8)
こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。
本日も、具体的な設計でのコスト削減アプローチについて解説していきます。
部品点数を削減せよ
設計でのコストダウンで最も効果的なのは、部品点数削減です。
感覚的にも、部品自体を少なくすることでコストが下がることが分かりますよね。
一般的には「標準化」もコストダウンの対策の一つですが、
標準化の目的は使用部品の品種数削減、つまり多様性の排除になります。
したがって、同一部品の使用量を増やして発注量を増やし量産効果により、
コストを下げることになるため、それほど直接的なコスト削減効果にはなりません。
やはり大きくコストを下げたいのであれば、
部品点数の削減を行った方が、得られる効果は大きくなります。
また直接的なコスト削減だけでなく、間接的な効果も得られます。
・直接加工費の削減:部品がなくなれば、加工作業自体が不要です。
・原材料費の削減 :部品がなくなれば、材料費や仕入れ費は下がります。
・外注加工費の削減:外注加工をしていれば、購入費がなくなります。
・物流コストの削減:ものがなくなれば、運ぶ必要はありません。
ざっと挙げてみましたが、
部品点数の削減は直接コスト自体にも大きな効果が出ると同時に、
人件費や外注費、各種経費の削減にも大きな効果が出てくるのです。
いわゆる「見えないコスト」の削減につながっているのです。
しかし、いざこれをやろうとなると、
「わかっちゃいるけど、なかなか実行できない」ということがほとんどです。
設計担当者の言い訳としては、
不良を出したくないから品質は落とせない、顧客にいちいち説明するのが面倒、
変更手続きが面倒くさい、忙しいから検討する時間がない…
でも、これらを何とかしないとコストダウンは進みません。
管理者の腕の見せ所なのではないでしょうか。