演繹法と帰納法の視点から考える 03
こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。
本日は、お待ちかね、改善現場へと展開します。
演繹法(設計的アプローチ)と帰納法(分析的アプローチ)
1. 設計的アプローチ(演繹法)
理想状態をイメージして理想の生産プロセスを直接デザインするアプローチです。
理想と現実のギャップを把握して、組織が置かれた環境や制約条件を考慮し改善を重ね、理想的な状態へ近づけていく演繹的なアプローチになります。
2. 分析的アプローチ(帰納法)
現状分析から問題点を抽出し改善案を考えるアプローチです。
現状のまずさから解決すべき課題を把握し、具体的な改善策を考え改善活動を行う
帰納的アプローチになります。
2つの視点は相互補完的なものです。
いくら分析的に問題にアプローチしても、付加価値を探す設計的な視点がなければ、
ムダや問題点を見つけることはできません。
同様に、付加価値にだけ着目しても、そこから実際の作業のやり方を考えるためには、
現状を把握する分析的な視点が必要です。
2つのアプローチが必要な理由です。
ムダとは理想と現実のギャップです。
望ましい姿、ありたい姿のレベルが上がれば、
一見ムダがないように見えていた生産プロセスも、
実はムダだらけのプロセスとして見えるようになります。
すなわち、ムダはそれを発見しようとする個人の認識に依存しているのです。
この視点から、現場にはまだ取り組まなければならない課題が
沢山あることに気付きます。
だから現場に足を運び、自らの眼でムダを見つける姿勢が大切になります。
したがって、分析的アプローチと設計的アプローチの両方の視点から、
改善を実現していける現場が強い現場であると言えるのです。