組織のネックに気づけ!
こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。
昨日は、製造工程には必ずネック工程があるという話をしました。
当然ですがネック工程とは一番能力のない工程であり、
このネック工程の能力を上げないと生産性は向上しません。
日常でも、○○がネックなんだよな~って使いますよね。
ネックとはボトルネックからきていて、
ボトルの首の部分が細くなっている、それです。
中身を出す際に、流れが弱くなります(ネックになります)。
さて、本日は工場には工程のネックともう一つネックがある、という話をします。
何だと思いますか?
『組織のネック』に気づけ!
それは、設計部門です。設計部門が組織のネックになっている場合がかなりあります。
その理由を考えてみましょう。
①設計者が製造を知らない:製造を知らない設計者がCADで設計しています。
どこの工場(企業)でもこれが最大の問題です。
私は新人の時、ある蓄電デバイスの研究開発部門に配属され設計を任されましたが、
正に“製造を知らない設計開発者”でした。やばいと思い自ら直訴し、
製造現場に通い詰め、生産工程を徹底して学びました。
②早くやれという要求:設計がネックであるから(感覚的にわかる)、
とにかく早く設計しろという指示がでる。
③コスト意識の欠落:早くやれと言われるので、「製造コストをやすくする」という
視点がなくなってくる。
CADが出る前は、ドラフターで1本1本線を書いていました。
それはコストを意識させるためだ、とベテラン設計者がよく言っていました。
設計部門が組織のネックになっている背景には、
「設計者が製造を知らない」「早くやれという要求」「コスト意識の欠落」
という悪循環があるのです。
設計者の資格条件は何か?この問が欠落しているのです。
私は最低でも1年以上は製造現場を体験しなければならないと思います。
そしてFL法コンサルでは、
「設計者が最初の組立をせよ、そして工数算定しコストを意識せよ」
と指導しています。
このようにして、ものづくりの本質を学んでもらいます。