総合リードタイム短縮の価値を知らない盲点に気付け! (2)
こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。
昨日は、ものづくり全体の最適化は、総合リードタイムの短縮にあり。
これはトヨタ生産方式の最大の狙いである。
*この事実は意外と知られていない。という話をしました。
部分最適にこだわる愚かさを知れ
総合リードタイムは、図のように、
準備リードタイム(受注から製造開始まで)と
生産リードタイム(製造開始から出荷まで)の和になります。
①準備リードタイムの短縮
部材は、在庫補充方式で確保しておき、受注したらすぐに製造開始することが、
準備リードタイムを短縮させます。
このように、補充方式で部材在庫を持つことは、
全体最適の実現のためにはやむを得ません。
②生産リードタイムの短縮
生産リードタイム=各工程の正味加工時間+各工程間に停滞している時間(仕掛品の量)
で表されます。
通常、各工程に停滞している時間は、各工程の正味時間の10倍以上です。
だから、生産リードタイムの短縮は、工程間の仕掛品の量を減らすことにあります。
これは、生産計画の立て方で減らすか、
または製造で工程間の仕掛品を減らすルールをつくることで減らします。
このようにして、総合リードタイムの短縮を図ります。
総合リードタイムを決めたら、
顧客に対して「受注後何日(何時間)以内に工場出荷できます」と提案して下さい。
これが顧客感動であり、同時に生産性が向上し、コストダウンが図れ、一石二鳥です。
ここまでの話で、ピンとこないあなた、とりあえず営業担当者に聞いてみて下さい。
「品質とコストがほとんど同じ商品で、どこよりも短い時間で届くなら、
お客はどう思うよ?」
営業担当者はこう言うでしょう。
「他に特別な要素がないなら、多くのお客は間違いなくその商品を選ぶよ!」
「うちの工場でできるなら、すごいことだ、直ぐにやってくれ!」
最近の商品の品質とコストはほとんど変わらないですよね。
だから、市場ニーズは短納期化(リードタイム短縮)なんです。