たった90日であなたの工場が黒字化する方法

技術士による工場の生産性向上講座

生産性の目標設定 (2)

こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。

続いて目標の尺度について解説します。

 

すべての工場に当てはまる目標の尺度

 

具体的な目標は、以下の計算式を使用します。

(以前のエントリーも参照して下さい。)

pe-michanpapa.hatenablog.com

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付加価値生産性

この式によって導き出される「付加価値生産性」とは、

1人が1時間あたりに生み出す「付加価値」です。 

または、1人が1時間あたりに「確保した現金」とも言えます。

 

この付加価値生産性を上げていくことが、工場における目標設定になります。

 

具体的には、付加価値生産性が4000円だったら、

付加価値生産性を12月末までに5000円にする、(半年から1年間で)

(4000円×1.25 ➡ 25%アップ)

という目標設定するのです。

 

実行に移す際の注意点

 

目標を設定したら、いよいよ実行します。

ポイントは、「目的」と「手段」の関係を正しく理解することです。

 

例えばダイエットで考えてみましょう。

 1)まずは「目標」を決めます。

 「6か月で、現在70kgある体重を、60kgにする」とします。

 

2)次は「手段」としてダイエット方法を検討します。

 70→60にする場合と、70→65にする場合では、手段が大きく異なります。

 

ここで、1)の目標(理想体重)を決めずに、

とりあえず毎日走り出す(手段)というのはおかしいですよね。

 

工場でも同じことです。

目標を決めずに、いきなり目先の改善やムダどり(手段)

から手を付けてはいけないのです。

 

改善やムダどりは、あくまでも「手段」です。

 

ありがちなのは「5S」活動が目的になってしまうことです。

工場のあるべき姿(目標)を決めずに、とりあえず「5S」活動を開始する。

あなたの工場はどうでしょうか?

 

私は過去にこれをやってしまいました。

言うまでもなく、ムダなことですね。

当然、目的のない5S活動は消滅してしまいます。

 

「目的」と「手段」の関係を正しく理解していない工場は沢山ありますので、

しっかりと理解して下さい。

 

1. まずは、付加価値生産性の目標をきめる

2. 次に、目標達成のためにやるべきことを決める

 

私達のコンサルもここからスタートします。

 

[ここで考えてみましょう]

 あなたの工場の目標は何ですか?

 その目標には、期限と目標値がありますか?

 目標達成と手段は繋がっていますか?