生産性の目標設定 (2)
こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。
続いて目標の尺度について解説します。
すべての工場に当てはまる目標の尺度
具体的な目標は、以下の計算式を使用します。
(以前のエントリーも参照して下さい。)
この式によって導き出される「付加価値生産性」とは、
1人が1時間あたりに生み出す「付加価値」です。
または、1人が1時間あたりに「確保した現金」とも言えます。
この付加価値生産性を上げていくことが、工場における目標設定になります。
具体的には、付加価値生産性が4000円だったら、
付加価値生産性を12月末までに5000円にする、(半年から1年間で)
(4000円×1.25 ➡ 25%アップ)
という目標設定するのです。
実行に移す際の注意点
目標を設定したら、いよいよ実行します。
ポイントは、「目的」と「手段」の関係を正しく理解することです。
例えばダイエットで考えてみましょう。
1)まずは「目標」を決めます。
「6か月で、現在70kgある体重を、60kgにする」とします。
2)次は「手段」としてダイエット方法を検討します。
70→60にする場合と、70→65にする場合では、手段が大きく異なります。
ここで、1)の目標(理想体重)を決めずに、
とりあえず毎日走り出す(手段)というのはおかしいですよね。
工場でも同じことです。
目標を決めずに、いきなり目先の改善やムダどり(手段)
から手を付けてはいけないのです。
改善やムダどりは、あくまでも「手段」です。
ありがちなのは「5S」活動が目的になってしまうことです。
工場のあるべき姿(目標)を決めずに、とりあえず「5S」活動を開始する。
あなたの工場はどうでしょうか?
私は過去にこれをやってしまいました。
言うまでもなく、ムダなことですね。
当然、目的のない5S活動は消滅してしまいます。
「目的」と「手段」の関係を正しく理解していない工場は沢山ありますので、
しっかりと理解して下さい。
1. まずは、付加価値生産性の目標をきめる
2. 次に、目標達成のためにやるべきことを決める
私達のコンサルもここからスタートします。
[ここで考えてみましょう]
あなたの工場の目標は何ですか?
その目標には、期限と目標値がありますか?
目標達成と手段は繋がっていますか?