たった90日であなたの工場が黒字化する方法

技術士による工場の生産性向上講座

なぜ、今「改善リーダーが必要なのか?」 08

こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。

モノづくりは人づくり。

 

具体的には、工場を改善していける「改善リーダー」を創り上げることが、

変化の激しい時代を生きていく絶対条件になります。

キーワードは「常識打破」

pe-michanpapa.hatenablog.com

 

本日も、改善リーダーが自分の殻を破り、改善力を身に付けるための、

具体的な内容を解説します。

 

組立作業の1個流しラインをつくれ

 

あなたの工場で組立作業を行っているならば、

改善リーダーは1個流しラインをつくらなければならない。

 

なぜなら、

加工組立型の生産リードタイム短縮は、

1個流しによるサイクルタイムの短縮にある。

 

同時に、生産性向上アプローチにもなる。

だから、加工組立型は、1個流しに尽きる。

 

それでは、詳細を説明しましょう。

初歩的な作り方は、一番儲からないベルトコンベヤ方式です。

図を見ると分かりますが、工程間に仕掛品が停滞してしまうからです。

f:id:PE-michanpapa:20171122234651p:plain

コンベア方式

 ほとんどの中小メーカーでは、組立工程で1人1工程でものを作っています。

これは残念ながら、儲からないやり方の代表例です。

 

ではどうするか?

1人が全工程を行うようにすれば、それだけで生産リードタイムが短縮する

と同時に、生産性が数倍上がります。

これが1個流しの価値です。

 

トヨタ生産方式では「とりおきのムダ」がとれると言います。

すなわち工程間にとったり、置いたりするムダがとれます。

f:id:PE-michanpapa:20171122235051p:plain

1個流し

上図を見れば一目瞭然、工程間に仕掛品がありませんよね。

 

それでは、1個流しの効果を検証しましょう。

 

①組立1:3分 → ②組立2:5分 → ③検査:3分 → ④梱包:4分

という工程でした。

改善前は1人1工程だけ行っていました。そしてネック工程は組立2なので、

1時間に12個の生産量になります。(60分÷5分=12個)

 

それでは改善後です。1個流しにすると、1人が全工程を行うので、

1人あたり15分(3+5+3+4分)で1個できます。

作業者は4人いるから、15分で4個できちゃいます。

したがって、1時間に16個の生産量になります。

 

改善前は12個/時が、1個流しをすることで16個/時になりました。

 

これが1個流しの価値と意味です。