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技術士による工場の生産性向上講座

設計改善は現場改善より重要だ (7)

こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。

本日から、具体的な設計でのコスト削減アプローチについて解説していきます。

 

材料コストの低減といえば、VE活動が一般的でしょう。

 

VEによるコストダウン

 

VE活動の定義について触れておきます。

「最低の総コストで、必要な機能を確実に達成するため、組織的に製品、

 またはサービスの機能研究を行う方法」です。

 

ん~何だか難しそうですよね。

「対象となる製品の機能を詳細に分析し、

 同じ機能をより安いコストで実現するためのアプローチ」

ということもできます。

 

何となく分かってきましたか?

要は、各製品の価値(相対的価値)を機能とコストの関係で評価し、

その妥当性を検証しようという手法及び考え方です。

 

価値(バリュー)V = 機能 F / コスト C

 

この式は「製品の価値は機能とコストの相互関係で決まる」と言っています。

そして、以下の3つの方法のどれかを実現せよということです。

 

・コストはそのままで、機能を上げよ

・機能はそのままで、コストを下げよ

・機能を上げて、コストを下げよ

 

確かに言う通りなのですが…、どのように進めればいいのでしょうか。

私は進め方を簡略化し、コスト検証パターンを決めて取り組むことを勧めます。

 

*改善のECRSに基づいて検討せよ

*大きさは適切か、厚さや強度は適切か

*形状は単純か、複雑な形になってないか

*不要な曲線や曲がりはないか

*加工公差は適切か、過剰品質になってないか

*汎用部品を使っているか

*部品の流用はできているか

*材質は変えられないか

 

勿論、これら以外にも検証パターンはありますが、

コストダウンを早く確実に進めていくには、このように検証パターンを

あらかじめ決めておく必要があります。

 

VEの定義は何だとか、機能定義や機能評価だとか、

勉強としてVEをやるわけではありません。

VEは早く確実にコストダウンをするための手段です。