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技術士による工場の生産性向上講座

演繹法と帰納法の視点から考える 03

こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。

昨日は演繹法帰納法の使い方の例を解説しました。

本日は、お待ちかね、改善現場へと展開します。

 

pe-michanpapa.hatenablog.com

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演繹法(設計的アプローチ)と帰納法(分析的アプローチ)

 

1. 設計的アプローチ(演繹法

理想状態をイメージして理想の生産プロセスを直接デザインするアプローチです。

理想と現実のギャップを把握して、組織が置かれた環境や制約条件を考慮し改善を重ね、理想的な状態へ近づけていく演繹的なアプローチになります。

 

2. 分析的アプローチ(帰納法

現状分析から問題点を抽出し改善案を考えるアプローチです。

現状のまずさから解決すべき課題を把握し、具体的な改善策を考え改善活動を行う

帰納的アプローチになります。

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設計的・分析的アプローチ

2つの視点は相互補完的なものです。

いくら分析的に問題にアプローチしても、付加価値を探す設計的な視点がなければ、

ムダや問題点を見つけることはできません。

 

同様に、付加価値にだけ着目しても、そこから実際の作業のやり方を考えるためには、

現状を把握する分析的な視点が必要です。

 

2つのアプローチが必要な理由です。

ムダとは理想と現実のギャップです。

望ましい姿、ありたい姿のレベルが上がれば、

一見ムダがないように見えていた生産プロセスも、

実はムダだらけのプロセスとして見えるようになります。

 

すなわち、ムダはそれを発見しようとする個人の認識に依存しているのです。

 

この視点から、現場にはまだ取り組まなければならない課題が

沢山あることに気付きます。

だから現場に足を運び、自らの眼でムダを見つける姿勢が大切になります。

 

したがって、分析的アプローチと設計的アプローチの両方の視点から、

改善を実現していける現場が強い現場であると言えるのです。