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技術士による工場の生産性向上講座

誤解だらけのものづくり (まとめ)

こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。

本日は、誤解だらけのものづくり、まとめをしておきましょう。

 

誤解だらけのものづくり(1)でも触れましたが、

私は師匠O先生の確立した「中小メーカー向けトヨタ生産方式」、

通称「FL法(Managemennt of Flow and Location for Product)」と

専門の経営工学の手法をベースに、

中小メーカーの生産性を向上させる活動のお手伝いをしています。

 

FL法で「ものづくりの本質」「ものづくりの基本思想」を理解できる

 

今後FL法について、少しずつ解説していきますが…

ずばり言うと、

 

FL法のFはFlow(ものの流れ)の頭文字で、

受注から出荷までの時間を短くすることです。

LはLocation(ものの位置)の頭文字で、

ものの置き場を明確にすることです。

 

基本的には、

徹底してものの停滞時間を排除し削減することで、

生産リードタイムを徹底的に短縮していき、停滞なくスムーズにものが

流れる状態を作り出していきます。

そしてこの中で、ムダな作業を減らし低コストを実現していくのです。

 

以前のエントリー「総合リードタイム短縮の価値を知らない盲点に気付け!」

で解説した、生産リードタイムの短縮について、

pe-michanpapa.hatenablog.com

 

生産リードタイム=各工程の正味加工時間+各工程間に停滞している時間(仕掛品の量)

で表されます。

通常、各工程に停滞している時間は、各工程の正味時間の10倍以上です。

 

ほとんどの工場では、生産リードタイムに占める正味加工時間の割合は良くて10%、

実際には、1%以下の工場も非常に多いです。

 

本来なら、正味加工時間だけをつないでものを作れば、2,3時間程度で製品が完成する

のですが、実際は生産リードタイムが2,3週間という工場はほとんどではないでしょうか。

 

そして、大きな誤解の一つとして、そのたった数%の正味加工時間の効率を上げ、

時間を短縮するかという方向で改善活動をしている工場がめちゃめちゃ多いです。

 

しかし、これからのものづくりにおいて重要なのは、

この残りの95%を占める停滞時間をいかにして短くしていくかということになります。

これこそ、常識打破です。

 

事実、FL法という新たな生産方式を導入することで、

生産リードタイムが1/2~1/6になったという例はとにかく沢山あります。

多くの人は、最初はなかなか信じてもらえませんが、実際にFL法を導入すると、

そうなってしまいます。作り方は何も変えていません。

 

要は、停滞時間をなくす、ただそれだけでリードタイムは一気に短くなります。

これまでの大きな誤解の一つである、5%の正味加工時間の短縮よりも、

常識打破により、95%以上を占める停滞時間に着目し、徹底的に改善することで、

スムーズなものの流れを作り出すことが非常に重要になります。

 

これが、FL法で「ものづくりの本質」「ものづくりの基本思想」を

理解することの一つです。

 

工場経営者や管理者のあなたも、こうした観点を持ってくださいね。

 

本日は大分、しゃべりすぎてしまいました。

これは、FL法セミナーや実際のコンサルでしか説明しない重要ポイントです。

ちなみに、もう一つ重要な観点がありますが、それはまたの機会に解説します。

お楽しみに。