誤解だらけのものづくり (5)
こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。
本日も、大きな誤解の一つを解説します。
もしかしたら、あなたの工場でも行われているかもしれません。
それだけ、多くの工場で行われている誤解なのです。
「機械はとめるな、稼働率を上げろ」は間違い
機械加工A社の工場診断の際、至る所に仕掛品の山がありました。
作業者にたずねると「機械を止めると、社長に叱られてしまいます」
そのため加工する材料があると、今必要でないものをどんどん作ってしまいます。
その結果、製品在庫と仕掛品を7000万円分も作っていました。
これは在庫のムダで、いつ顧客に渡すのかわかりません。
また工場の生産性尺度を「稼働率」としているため、
機械を止めると稼働率が下がり、社長に叱られてしまうのです。
結局、指導により、工場の努力を稼働率で説明することは間違いであると、
気づかせ、社長には、間違いであることをお伝えした。
工場の努力尺度は、以下の生産性(付加価値生産性)で示される。
以前のエントリーでも出てきた、最重要項目の一つです。
この尺度を高めることが目標になると理解して頂いた。
FL法でものづくりの本質(トヨタ生産方式)を理解するためのポイントの一つとして、
機械は1日必要時間だけ回せばよい。
多くの中小メーカーの経営者や管理者は、機械を止めるのは罪悪と思い込んでいます。
次工程が必要とするものを作ったら、前工程は機械を止めて下さい。
機械を止めるのは罪悪というのは、恐ろしい(利益を減らす)思い込み、錯覚です。