誤解だらけのものづくり (4)
こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。
本日はトヨタ生産方式の基本である“徹底したムダとり”の誤解を解説します。
目標を決めないでムダをとっても生産性は上がらない
駆け足競争をするのに、目標地を決めないで走りますか?
本来ムダとりは、ある目的を達成するための手段です。
だから、まずムダとりありきではなく、まず目標ありきです。
今、多くのメーカーが、目的と手段(ムダとり)を混同しています。
まず、目標を決め、その目標達成を阻害している大きなムダをとり、
目標達成するためのアイデアを出していく。
これが正しい改善のアプローチです。
以前のエントリー、間違いだらけのものづくり(5Sだけじゃ生産性は上がらない)
も参照下さい。
5S(ムダとり)活動は基本だから、とりあえずうちの工場ではやっています。
と言う管理者は非常に多いです。
何の目的もなしに、とりあえず5S(ムダとり)をやること自体ムダです。
小さなムダをいくらとっても、小さい効果しか得られません。
要は、気づくムダはいくらとっても大した効果にはならない。
それより、気づいていないムダをどうとるかの発想が大切になります。
そこで、私達の提唱するFL法では、まず目標を決めます。
次に「この目標達成を阻害しているムダは何か」と重点志向をします。
同時に「この目標を達成するために、どういうしくみが必要か」
「このためにはどういうアイデアが有効か」と改善を進めます。
当たり前に聞こえますが、このステップを確実に踏んでいくため、
利益が出る工場になっていくのです。