「いい仕事」の尺度 (2)
こんにちは、技術士(経営工学)の、みーちゃんぱぱです。
昨日の続きです。工場における「いい仕事」の尺度として、
付加価値生産性を使います。師匠O先生直伝です。
理由は、どのような業種でも適用でき、計算がシンプルだからです。
付加価値生産性の算出
この付加価値生産性は、月ごとに算出します。
また工場単位で算出します。
実は、以前のエントリーでも紹介していますが、
詳細を教えてほしいとの質問が多いため、改めて解説します。
売上は、工場出荷品の売上金額です。
材料費は、その月に購入した材料の合計金額です。
外注費は、その月に依頼した外注費の合計金額です。
注意して頂きたいのは、
売上は工場に入ってきた現金であり、
材料費と外注費は工場から出て行った現金です。
だから、付加価値生産性の分子は、工場が確保した現金、
すなわち、工場が生み出した付加価値になります。
ここで、分子の売上-材料費-外注費は、粗利ですか??という質問があります。
確かに、材料費と外注費は売上のために直接使った費用ととらえることもできますが、
あくまで、付加価値生産性で表したいのは「現金」です。
一般的な会計では「売上と費用を結びつける」「使わなかった分は、棚卸資産になる」
となりますが、ここでは「現金」です。
一方、分母の総工数は、作業者の働いた時間です。
工場で確保した現金を、総工数で割るので、付加価値生産性は、
「一人一時間当たりに確保した現金(生み出した付加価値)」を意味します。
この数値が上がることが、工場が「いい仕事」をしたと言えるのです。
そして、改善の目標は、この付加価値生産性(円/人・時)を使用して下さい。
25%を目標にします。もし、現状値が4000円なら、4000円×1.25=5000円です。
なんだか、よく分からないな~という方もいるでしょう。
マニアックな内容になってしまいますが、そのうちこの式の更なる説明も検討中です。